外反母趾
外反母趾とは?|久喜中央接骨院
外反母趾とは、足の親指(母趾)が小指側に「くの字」に曲がり、付け根の関節が内側に突出して痛みや変形を引き起こす疾患です。
この突出部分が靴に当たることで炎症を起こし、進行すると靴を履いていなくても痛みを感じるようになることがあります。さらに、親指と人差し指が重なったり、足の裏にタコができたりすることもあります。
以前は靴文化の長い欧米人に多い疾患でしたが、最近では日本でも急増しており、中高年の女性の約半数が軽症例も含めて悩んでいるといわれています。
外反母趾の主な症状|久喜中央接骨院
✅ 親指の付け根の関節が突出し、痛みや腫れがある
✅ 親指が人差し指の方向に曲がっている
✅ 靴を履くと親指の付け根が痛む
✅ 歩行時や長時間の立ち仕事で痛みが増す
✅ 親指の角度が変わり、指同士が重なってくる
症状が悪化すると…
⚠ 親指の変形が進み、第二趾の下に潜り込む
⚠ 足の裏にタコや胼胝(べんち=硬くなった皮膚)ができる
⚠ 神経が圧迫され、痺れや神経痛を伴うこともある
⚠ 歩行障害が起こり、日常生活に支障が出る
外反母趾は進行すると治療が難しくなるため、早めの対応が重要です。
外反母趾の原因|久喜中央接骨院
1. 足のアーチの崩れ(開張足)
✅ 足の横アーチ(足幅の広がりを防ぐクッション機能)が崩れ、親指が小指側に押される
✅ 足の筋力が低下し、親指の角度を保てなくなる
2. 不適切な靴の着用
✅ ハイヒールや先の細い靴を履くと、前足部に過度な圧力がかかり親指が圧迫される
✅ 4cmのヒールで約1.5倍、9cmのヒールで約3倍の負荷が前足部にかかるとされている
3. 運動不足・生活習慣
✅ 歩く機会の減少により足の筋力が低下し、アーチが崩れる
✅ 乳幼児期から靴を履く機会が増え、足の筋骨格形成に影響を与える可能性
4. 遺伝的要因
✅ 扁平足や関節の柔らかさ(関節弛緩性)が遺伝し、外反母趾になりやすい
✅ 親指が長い「エジプト型」や第二趾が長い「ギリシャ型」の足形は外反母趾になりやすい
5. 加齢・ホルモンの影響
✅ 加齢により筋力が低下し、アーチ構造が崩れる
✅ 女性ホルモンの影響で、靭帯が緩みやすく外反母趾になりやすい(特に妊娠・更年期)
外反母趾の進行度(外反母趾角)|久喜中央接骨院
外反母趾は親指の曲がった角度(外反母趾角)によって以下のように分類されます。
✅ 正常:15度未満
✅ 軽度:15~25度
✅ 中程度:25~40度
✅ 重度:40度以上
角度が大きいほど治療が困難になり、症状が悪化しやすいため、早期の対策が重要です。
外反母趾の治療と予防方法
1. 靴の選び方を見直す
✅ 幅の広い靴を選び、指が圧迫されないようにする
✅ ヒールの高さは3cm以下が望ましい
✅ インソール(中敷き)で足のアーチをサポートする
2. 足の筋力を鍛える・ストレッチをする
✅ 足の指をグーパー運動で鍛える
✅ タオルギャザー(タオルを足の指でつかんでたぐり寄せる)を行う
✅ 青竹踏みや足裏マッサージで血流を改善する
3. 正しい歩き方を意識する
✅ つま先に力を入れすぎず、かかとから着地する
✅ 重心をまっすぐにし、足の外側に偏らないようにする
4. 症状が進行している場合は医療機関を受診
✅ 軽度のうちはストレッチや装具で矯正が可能
✅ 痛みが強い場合は、消炎鎮痛薬やインソール療法を検討
✅ 進行すると手術(骨切り術など)が必要になることもある
まとめ
✅ 外反母趾は、親指が小指側に曲がり、付け根が突出して痛みを伴う疾患
✅ 主な原因は、足のアーチの崩れ・不適切な靴・運動不足・遺伝的要因など
✅ 女性に多く発症し、特にハイヒールや幅の狭い靴が影響
✅ 進行すると歩行障害や神経痛を引き起こし、手術が必要になることも
✅ 早期の予防・治療が重要で、靴の見直しや足の筋力トレーニングが効果的
外反母趾は進行する前に適切な対策を行うことで、悪化を防ぎ、痛みを軽減することができます。
痛みや違和感を感じたら、早めに専門家に相談し、適切な対策をとりましょう。