TFCC損傷(三角線維軟骨複合体損傷)
TFCC損傷(三角線維軟骨複合体損傷)とは?
TFCC(Triangular Fibrocartilage Complex:三角線維軟骨複合体)とは、手首の小指側にある靭帯や腱、軟骨などの組織の総称で、手首の安定性を保ち、衝撃を吸収するクッションの役割を持っています。
TFCC損傷は、この組織が損傷することで生じる疾患であり、手首の小指側に痛みが発生し、回旋(ひねる)動作で強く痛むのが特徴です。
- タオルを絞ると痛い
- ドアノブをひねると手首が痛む
- 重いものを持つとき、小指側が痛くて力が入らない
- 手をついたときに小指側に痛みが走る
- 自転車のハンドル操作で手首が痛む
上記のような症状がある場合、TFCC損傷の可能性があります。
TFCC損傷の主な症状|久喜中央接骨院
TFCC損傷は、手首の小指側を中心に痛みが現れるのが特徴です。
🔴 手首の痛み(特に小指側)
・ドアノブを回す・タオルを絞る・重い物を持つなどの動作で痛みが強くなる
🔴 手首の腫れ
・損傷した部分に炎症が起こり、腫れることがある
🔴 手首の不安定感(ぐらつく感じ)
・物を持つと手首が「抜けるような感覚」になる
・クリック音(カチッと鳴る感じ)がする
🔴 症状が進行すると…
・安静時でも痛みを感じる
・手首の可動域が制限され、動かしづらくなる
TFCC損傷の原因|久喜中央接骨院
TFCC損傷の原因は、大きく分けて外傷性(ケガなどによるもの)と慢性的なストレス(使いすぎ)に分類されます。
1. 急性の外傷(ケガによるもの)
・転倒して手を強くついた際に、手首に強いねじれが生じることで損傷
・スポーツ(野球、テニス、ゴルフ、バドミントンなど)で手首を強くひねる動作が多い
2. 慢性的なストレス(使いすぎ)
・長時間のパソコン作業(キーボード・マウス操作)
・重い物を頻繁に持ち上げる仕事(建設業、引っ越し業者、美容師など)
・ラケットスポーツやゴルフなどで繰り返し手首を使う
3. 加齢による組織の脆弱化
・加齢に伴い、靭帯や軟骨が劣化し、少しの負担でも損傷しやすくなる
・特に関節リウマチや痛風を持っている人は発症しやすい
4. 手首の骨格異常
・尺骨が通常より長い(尺骨突起症)人は、TFCCに過度な圧力がかかりやすく、損傷のリスクが高い
TFCC損傷になりやすい人の特徴|久喜中央接骨院
✅ スポーツ選手(テニス・野球・ゴルフ・バドミントン・体操)
✅ 重いものを頻繁に持つ仕事の人(建設業・引越し業者・美容師)
✅ パソコン作業が多く、長時間マウスやキーボードを使う人
✅ 手首に生まれつきの骨格異常がある人(尺骨突起症など)
✅ 加齢による関節の変性が進んでいる人
●●|久喜中央接骨院
TFCC損傷の治療は、保存療法(手術をしない治療)が基本となります。
1. 安静・固定
・手首の使用を減らし、負担を軽減することが第一
・必要に応じてサポーターやテーピングで手首を固定する
2. 冷却・温熱療法
・炎症が強い場合 → 氷で冷やす(アイシング)
・慢性的な痛み → お風呂や温湿布で温める(血流改善)
3. 痛みが強い場合の薬物療法
・痛み止め(消炎鎮痛剤)の使用
・神経ブロック注射(痛みがひどい場合に医師が使用)
4. 手首のストレッチ・リハビリ
・手首の可動域を保つためのストレッチが重要
・腕の筋力を鍛えるトレーニング(負担の少ない範囲で実施)
✅ 手首のストレッチ
1.手のひらを前に向け、反対の手で指を後ろに引く(手首の前面を伸ばす)
2.手の甲を前に向け、反対の手で指を下に引く(手首の背面を伸ばす)
✅ 手首のマッサージ
・軽く揉むことで血流を促し、痛みの軽減につながる
5. 手術(最終手段)
保存療法で改善しない場合、手術が検討されることもあります。
手術には以下の方法があります:
・関節鏡視下手術(TFCCの一部を切除)
・靭帯の修復・再建手術
TFCC損傷の予防方法
TFCC損傷は、日常生活での注意によって予防が可能です。
✅ 手首に負担のかかる動作を減らす(過度なひねりや重い物を持つ動作の制限)
✅ クッション性のある手首サポーターやインソールの使用
✅ スポーツ時の手首の正しい使い方を学ぶ
✅ パソコン作業時の手首の角度を工夫(リストレストの使用など)
✅ 手首のストレッチ・筋トレを習慣化する
当院のサポート
TFCC損傷は、手首の小指側の靭帯や軟骨が損傷し、痛みや不安定感を引き起こす疾患
✅ 手をつく・ひねる動作(タオルを絞る・ドアノブを回す)で痛みが悪化
✅ 原因は外傷・手首の使いすぎ・加齢・骨格の異常など
✅ 治療は保存療法が基本(安静・固定・ストレッチ・薬物療法)
✅ 重症例では手術が必要になることも
✅ 予防のためには、手首のケアやストレッチが重要!
手首の小指側に痛みを感じたら、早めに対策をして悪化を防ぎましょう!