成長痛
成長痛とは?|久喜中央接骨院
成長痛(せいちょうつう)とは、成長期の子どもに特有の一過性の痛みで、特に3歳~15歳くらいの子どもによく見られます。痛みの原因ははっきりとは解明されていませんが、骨や筋肉の成長スピードの違い、運動による負担、精神的ストレスが関係していると考えられています。
成長痛は、特に夕方から夜にかけて発生することが多く、膝・ふくらはぎ・太もも・すねなどの下肢に痛みを感じることが特徴です。しかし、翌朝には痛みがなくなるケースがほとんどで、病的な異常ではなく、時間の経過とともに自然に治るものとされています。
成長痛の主な症状|久喜中央接骨院
✅ 夕方から夜間に痛みが発生する(寝る前や寝ている間)
✅ 膝・すね・太もも・ふくらはぎなどの下肢が痛む
✅ 痛みは不定期で、日によって変わることがある
✅ 押しても腫れや炎症はない(患部に腫れや発熱は見られない)
✅ 日中は元気に走り回っている(運動中は痛みを感じにくい)
✅ 痛みが数分~数時間続くが、翌朝には消えていることが多い
✅ 足をさすったり、マッサージすると痛みが和らぐ
成長痛の原因|久喜中央接骨院
成長痛の原因ははっきりとは分かっていませんが、主に次の2つの要因が関係していると考えられています。
① 骨や筋肉の成長に伴う負担
・成長期には骨が急激に伸びますが、それに対して筋肉や腱の成長が追いつかず、筋肉が引っ張られることで痛みが生じると考えられています。
・特にスポーツをしている子どもは、運動による負荷が加わるため、成長痛が起こりやすくなります。
② 精神的ストレス
・精神的ストレスや不安が成長痛を引き起こすこともあると考えられています。
・例えば、新しい環境(幼稚園・小学校・中学校への進学)や友人関係の悩みなどがストレスとなり、痛みとして現れる場合もあります。
成長痛と間違えやすい疾患|久喜中央接骨院
成長痛は病的な異常ではありませんが、痛みの原因が他の疾患によるものではないか注意が必要です。
① オスグッド病
症状: 膝の下の骨が突出して腫れ、押すと痛い
原因: 成長期にスポーツをすることで、大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)が膝の成長軟骨を引っ張り、炎症を起こす
好発年齢: 10歳~15歳のスポーツをする子ども
特徴: 運動中や運動後に痛みが出やすく、正座がつらい
② シーバー病(踵骨骨端症)
症状: かかと周辺の痛み、腫れ、つま先立ちがしにくい
原因: アキレス腱や足底筋膜によるかかとへの繰り返しの負担
好発年齢: 10歳前後の男児に多い
特徴: スポーツをしていると痛みが増し、休むと軽減する
③ 単純性股関節炎
症状: 股関節の痛み、足を引きずる
原因: 風邪や軽い外傷がきっかけで起こる
特徴: 数日間で自然に回復するが、痛みが続く場合は病院を受診
④ 骨肉腫(悪性骨腫瘍)
症状: 痛みが長期間続き、安静時や夜間も強い痛みがある
原因: 悪性の腫瘍
特徴: 放置すると進行するため、痛みが長引く場合は専門医に相談が必要
成長痛は一過性の痛みですが、痛みが長引く、腫れがある、歩くのが困難な場合は、整形外科など専門医に相談することが大切です。
成長痛の対処法
成長痛は一時的な症状なので、特別な治療は必要ありませんが、痛みを和らげるためのケアが重要です。
① マッサージをする
・痛みがある部分を優しくさすったり、軽くマッサージすることで、血行を促進し痛みを和らげる。
② 温める
・お風呂に入る、ホットタオルを使うなどして、筋肉の緊張を緩和する。
③ 適度な運動・ストレッチ
・成長痛の予防には、太ももやふくらはぎのストレッチが有効。
・筋肉の柔軟性を高めることで、骨への負担を減らす。
④ 栄養バランスの良い食事
・成長期の骨の健康にはカルシウム、ビタミンD、マグネシウムが重要。
・牛乳、魚、緑黄色野菜を積極的に摂取する。
⑤ 適度な休息をとる
・無理な運動を控え、十分な睡眠をとることで、体の回復を促す。
成長痛の予防策
✅ 日頃からストレッチを習慣化する(筋肉の柔軟性を保つ)
✅ 適度な筋力トレーニング(膝やかかとへの負担を軽減)
✅ 姿勢を正す(骨や関節への負担を軽くする)
✅ 長時間の立ち仕事や激しい運動を避ける(無理な負荷をかけない)
✅ ストレスを減らす(心のケアも大切)
成長痛の注意点:病院に行くべきケース
✅ 痛みが長期間続く(1週間以上痛みが取れない)
✅ 日中も痛みがあり、歩行や運動が困難
✅ 腫れや発熱がある(炎症や感染症の可能性)
✅ 安静にしていても痛みがひどくなる
✅ 夜間に強い痛みがあり、眠れない
これらの症状がある場合は、成長痛以外の病気の可能性もあるため、早めに専門医を受診しましょう。
まとめ
✅ 成長痛は、成長期の子どもに多く見られる一過性の痛みで、特に夜間に症状が出やすい。
✅ 原因は明確ではないが、成長スピードの違い、運動による負担、精神的ストレスが関係している。
✅ オスグッド病やシーバー病などのスポーツ障害と混同されやすいので注意が必要。
✅ マッサージやストレッチ、休息などで痛みを和らげることができる。
✅ 長期間痛みが続く場合は、早めに病院で診察を受けることが大切。
成長痛は一時的なものですが、子どもの痛みや不安に寄り添い、適切なケアをしてあげることが大切です。