三叉神経痛｜久喜市・久喜中央・久喜駅　久喜中央接骨院

三叉神経痛（さんさしんけいつう）とは、顔の感覚を司る三叉神経が刺激されることで発生する、激しい痛みを伴う疾患です。

痛みは顔の片側に起こることが多く、電撃のような鋭い痛みや焼けるような痛みが特徴です。症状が進行すると、日常生活に大きな支障をきたすことがあります。

三叉神経痛の痛みは突発的に現れ、数秒から数分間続きます。この痛みが一日に何度も発生し、日常生活のささいな動作が引き金となることがあります。

【主な症状】

・突然の鋭い痛み（電撃のような痛み）

・顔の片側に強い痛みが走る（両側に起こることはまれ）

・痛みの発作が繰り返される

・痛みのない期間（リミッション）があるが、次第に短くなることがある

【痛みの誘発要因】

・顔を洗う、歯を磨く

・食事をする、話す

・風が顔に当たる

・化粧をする、ヒゲを剃る

・笑う、口を開ける

症状が進行すると、痛みの頻度が増え、食事や会話が困難になることもあります。

三叉神経痛の主な原因は、三叉神経が圧迫を受けることです。

【主な原因】

1.血管による圧迫（最も多い）

・脳の血管が三叉神経を圧迫し、神経が過敏になることで痛みを引き起こす。

2.神経損傷や変性

・外傷や手術後に三叉神経が損傷し、痛みが発生することがある。

3.他の疾患が影響

・多発性硬化症や脳腫瘍が神経を圧迫して症状を引き起こす場合がある。

・帯状疱疹ウイルスが三叉神経に感染し、帯状疱疹後神経痛として残ることがある。

4.加齢による変化

・加齢に伴い、血管の硬化や位置の変化が三叉神経痛の要因となることがある。

5.自律神経の乱れやストレス

・姿勢の悪さ、身体の歪み、血流の悪化により、三叉神経が圧迫されやすくなる。

三叉神経痛の治療は、薬物療法を基本とし、効果がない場合には外科的治療を検討します。

【1. 薬物療法（第一選択）】

カルバマゼピン（抗てんかん薬）

・三叉神経痛の標準的な治療薬で、神経の興奮を抑える。

・副作用として、眠気やめまいがあるため注意が必要。

ガバペンチン、プレガバリン（神経障害性疼痛の薬）

・神経の異常な痛みを抑えるために使用。

痛み止め（NSAIDsなど）

・一般的な鎮痛剤は三叉神経痛には効果が低い。

【2. 物理療法・生活習慣の改善】

・姿勢を整える（猫背や首の歪みを改善）

・血行促進（首・肩周りを温め、血流を良くする）

・ストレス管理（自律神経のバランスを整える）

【3. 神経ブロック注射】

・痛みが強い場合に神経ブロック注射（局所麻酔薬やステロイド）を用いて痛みを軽減する。

【4. 外科的治療（薬物療法が無効な場合）】

微小血管減圧術（MVD）

・三叉神経を圧迫している血管を移動させる手術。

・成功率が高く、再発率が低いが、手術リスクが伴う。

ガンマナイフ手術（放射線治療）

・手術が難しい場合に選択される非侵襲的な治療法。

・痛みの改善率は高いが、効果が出るまでに時間がかかることがある。

三叉神経痛の予防とセルフケア

三叉神経痛の予防には、血流を改善し、神経への負担を軽減することが重要です。

【1. 血流改善】

・首・肩を温める（血流を良くし、神経の圧迫を防ぐ）

・軽いストレッチやマッサージ（筋肉の緊張を和らげる）

【2. 姿勢の改善】

・デスクワーク時は猫背にならないように意識

・ストレートネックを予防するために、スマホを見るときは顔を下げすぎない

【3. ストレス管理】

・ストレスは自律神経を乱し、血流を悪化させる

・リラックスできる環境を作る（深呼吸、瞑想、趣味の時間を持つ）

【4. 食生活の見直し】

ビタミンB群（特にB1、B12）を摂取

・神経の修復を助ける。

・豚肉、魚、大豆製品、ナッツ類などを積極的に摂る。

まとめ

✅ 三叉神経痛は、顔の片側に突発的で激しい痛みが起こる神経障害の一種。

✅ 原因の多くは、脳内の血管が三叉神経を圧迫することによるもの。

✅ 日常の動作（食事・歯磨き・風など）で痛みが誘発される。

✅ 薬物療法（カルバマゼピンなど）が第一選択。効果がない場合は手術も検討。

✅ 姿勢の改善・血流促進・ストレス管理が予防につながる。

三叉神経痛は非常に強い痛みを伴い、生活に大きな影響を与えます。適切な治療を受け、セルフケアを取り入れることで、症状を軽減することが可能です。痛みが続く場合は、専門医に相談し、早めの対応を心がけましょう。