腰椎分離症｜久喜市・久喜中央・久喜駅　久喜中央接骨院

腰椎分離症（ようついぶんりしょう）とは、腰椎の椎弓（ついきゅう）と呼ばれる部分が疲労骨折を起こした状態を指します。成長期の子どもやスポーツをする人に多く発症し、特に10～15歳の男性に多く見られる疾患です。

一度の大きな外力による骨折ではなく、スポーツや日常生活での繰り返しの動作による疲労骨折が原因で起こります。特に、ジャンプや腰のひねり動作を頻繁に行うスポーツ（野球、サッカー、バレーボール、バスケットボール、ラグビー、柔道など）をしている人に多く見られます。

こんな症状でお悩みではありませんか？

・部活中に腰が痛い

・腰を反らしたり、ひねると痛む

・腰痛が出てから2週間以上治らない

・学生時代に痛めた腰痛が再発した

このような症状がある場合、腰椎分離症の可能性があります。

腰椎分離症は、腰椎の過度な負担の繰り返しによって発生する疲労骨折です。以下のような要因が発症リスクを高めます。

1. 成長期のスポーツ

・骨が完全に成長していない10代（特に10～15歳の男児）に発症しやすい。

・ジャンプや腰のひねり動作が多いスポーツ（野球、サッカー、バスケットボール、バレーボール、ラグビー、柔道など）をしていると、腰椎に繰り返しの負担がかかる。

2. 遺伝的要因

・家族内に腰椎分離症の人がいると、発症しやすい傾向がある。

・運動歴が少なくても、生まれつき骨が弱い場合に発症することがある。

3. 無症候性の分離症

・スポーツ歴がなくても、成長期に腰椎分離症が起きており、成人になってから腰痛の原因として発覚するケースがある。

1. 初期症状

・スポーツ中やスポーツ後に腰に違和感や局所的な痛みを感じる。

・腰を反る動作で痛みが増す。

・休むと痛みが軽減するが、運動を再開すると再び痛む。

2. 進行期・終末期の症状

・分離部分が不安定になり、持続的な痛みやしびれが出る。

・立っている時や座っている時にも腰が痛くなる。

・歩行時にも腰や下肢に痛みを感じるようになる。

・神経圧迫が強くなると、しびれや脚の感覚異常が出ることもある。

分離すべり症への移行

腰椎分離症を放置すると、「分離すべり症」へと進行するリスクがあります。分離すべり症とは、分離した骨が前方にずれ、神経を圧迫する状態です。

分離すべり症の症状

・腰痛の悪化

・下肢のしびれや痛み

・排泄障害（重度の場合）

・歩行困難

進行すると、日常生活にも大きな支障をきたすため、早期発見・早期治療が重要です。

腰椎分離症の診断

1. 問診・触診

・痛みの部位やスポーツ歴を確認。

・腰を反らせたときに痛みが出るかチェック。

2. レントゲン撮影

・腰椎の疲労骨折を確認。

・特に第5腰椎に発症することが多い。

3. MRI・CT検査

・進行度の確認や、神経圧迫の有無を評価。

腰椎分離症の治療

腰椎分離症の治療は、急性期と慢性期に分けて行われます。

1. 急性期（初期段階）

・安静：スポーツを中止し、患部への負担を減らす。

・装具療法：コルセットを着用し、腰椎の安定を図る。

・薬物療法：消炎鎮痛剤の使用。

・骨癒合の促進：適切な休息を取ることで、骨の自然治癒を促す（治癒率90%）。

2. 慢性期（進行後）

・リハビリ：ストレッチや筋力トレーニング（腹筋・背筋）で腰椎をサポート。

・姿勢矯正：正しい姿勢を意識し、腰への負担を軽減。

・痛み管理：温熱療法や低周波治療を併用。

3. 重症例（分離すべり症）

・神経圧迫が強い場合には、手術（脊椎固定術）が必要になることもある。

腰椎分離症の予防法

1. 正しい姿勢を意識する

・猫背や反り腰を防ぎ、腰椎への負担を減らす。

・デスクワーク時は、椅子の高さを調整し、背筋を伸ばす。

2. スポーツ時の注意

・ジャンプやひねり動作の反復負荷を減らす。

・ウォームアップ・クールダウンをしっかり行う。

3. 体幹トレーニング

・腹筋・背筋を鍛えることで、腰椎を安定させる。

・ストレッチを習慣化し、腰回りの柔軟性を高める。

4. 適切なケア

・疲労を感じたら、すぐに休息を取る。

・腰痛が続く場合は、早めに専門医を受診。

腰椎分離症でやってはいけないこと

1. 無理な運動

・痛みがある状態でスポーツを続けると、症状が悪化する。

・特に、腰を強くひねる動作は避ける。

2. 自己判断でのマッサージ

・強いマッサージは、炎症を悪化させる恐れがある。

3. コルセットの誤使用

・医師の指示なしに自己判断でコルセットを外すと、治癒が遅れる可能性がある。

まとめ

腰椎分離症は、成長期のスポーツ選手に多い疲労骨折で、早期発見・早期治療が重要です。放置すると、分離すべり症に進行し、神経症状や日常生活への支障が出る可能性があります。

✅ 腰に違和感を感じたら、すぐに安静にし、適切な治療を受けましょう！