足底筋膜炎(足底腱膜炎)
足底腱膜炎とは?|久喜中央接骨院
足底腱膜炎(そくていけんまくえん)とは、足の裏にある「足底腱膜」という強靭な組織に炎症が起こり、特にかかと付近に痛みが発生する疾患です。
歩いたり走ったりする際に痛みを感じ、ひどくなると立っているだけでも痛みが続くことがあります。特に朝起きて最初の一歩が激しく痛むのが特徴です。
スポーツをする人に多いですが、立ち仕事をしている人や長時間歩く人、足のアーチが崩れている人にも発症しやすい疾患です。
足底腱膜の役割|久喜中央接骨院
足底腱膜は、かかとの骨(踵骨)から足の指の付け根にかけて膜のように広がっている腱組織で、以下の役割を担っています。
✅ 足のアーチ(土踏まず)を保持し、衝撃を吸収する
✅ 蹴り出す際のエネルギーを生み出す「ウインドラス機構」に関与
✅ 長時間の立ち仕事や歩行時の負担を軽減する
この足底腱膜が過度なストレスや負担によって損傷し、小さな断裂を繰り返して炎症を起こすことで足底腱膜炎が発症します。
足底腱膜炎の主な症状|久喜中央接骨院
足底腱膜炎の典型的な症状は以下のとおりです。
🔹 朝起きたときの最初の一歩で激痛が走る
🔹 長時間立っていると、かかとがズキズキと痛む
🔹 ランニングやジャンプ時に足裏が痛む
🔹 歩き始めると痛むが、動いていると痛みが軽減することもある
🔹 痛みが慢性化すると、立っているだけでも痛みが続く
🔹 進行すると「骨棘(こつきょく)」と呼ばれるトゲのような突起がかかとの骨にでき、痛みが悪化する
足底腱膜炎の原因|久喜中央接骨院
足底腱膜炎は、足底腱膜に「牽引力(引っ張られるストレス)」と「圧迫力(衝撃)」が繰り返し加わることで炎症が生じます。
主な原因は以下のとおりです。
1. スポーツや運動によるオーバーユース(使いすぎ)
・ランニングやジャンプ動作が多いスポーツ(陸上競技、バスケットボール、バレーボール、サッカーなど)
・硬い地面(アスファルトや体育館の床)でのトレーニング
・急な運動量の増加やウォーミングアップ不足
2. 足のアーチの崩れ(扁平足・ハイアーチ)
・扁平足(足のアーチが低い) → 衝撃をうまく吸収できず負担が集中する
・ハイアーチ(土踏まずが高すぎる) → 足の接地面が少なく、腱膜に過度な負担がかかる
3. 立ち仕事や長時間の歩行
・一日中立ちっぱなしの仕事(接客業、工場勤務など)
・長距離の歩行やハイキング
4. 不適切な靴の使用
・クッション性の低い靴(硬いソールやサポートのない靴)
・サイズの合わない靴を履いている
・かかとの高い靴(ハイヒール)を頻繁に履く
5. 筋力不足や柔軟性の低下
・ふくらはぎや足の筋力低下 → 足底腱膜への負担が増加
・アキレス腱の柔軟性低下 → 足底腱膜が引っ張られやすくなる
6. 体重増加や肥満
・急激な体重増加 → かかとへの負担が大きくなる
足底腱膜炎の予防・改善方法
足底腱膜炎の予防には、足の負担を減らすことが最も重要です。
1. 足の筋力と柔軟性を高める
✅ ふくらはぎや足底腱膜のストレッチ
✅ 足指を動かすトレーニング(タオルギャザー運動など)
2. 正しい靴を選ぶ
✅ クッション性のある靴を履く(ランニングシューズなど)
✅ 扁平足やハイアーチの人はインソール(中敷き)を使用する
3. トレーニングや運動の負荷を調整する
✅ 急激な運動量の増加を避ける
✅ 硬い地面でのトレーニングは控える(芝生やゴムトラックを活用)
4. 足底腱膜をサポートするテーピング
✅ 足底アーチを支えるようにテーピングを巻く
5. 体重管理
✅ 急激な体重増加を避け、適正体重を維持する
足底腱膜炎の治療
✅ 安静にする(痛みがある間は運動を控える)
✅ アイシング(炎症がある場合は15~20分冷やす)
✅ マッサージやストレッチ(ふくらはぎや足底腱膜をほぐす)
✅ 靴の見直し(クッション性のある靴やインソールの使用)
✅ テーピングやサポーターの使用(アーチのサポート)
症状が長引く場合は、超音波エコーやレントゲン検査を受け、医療機関での治療が必要になることもあります。
足底腱膜炎を放置すると…
⚠ 痛みが慢性化し、歩行が困難になる
⚠ 「骨棘(こつきょく)」が形成され、痛みが悪化する
⚠ 運動や仕事に支障が出る
⚠ 他の部位(膝や腰)にも負担がかかり、二次的な障害を引き起こす
まとめ
✔ 足底腱膜炎は、足底腱膜に炎症が生じ、特にかかと付近に痛みが発生する疾患
✔ スポーツのオーバーユース、立ち仕事、足のアーチ異常、筋力不足などが主な原因
✔ 朝の最初の一歩が激しく痛むのが特徴
✔ 適切なストレッチ、靴の選び方、運動の調整で予防できる
✔ 放置すると慢性化し、日常生活にも大きな影響を与える
「たかが足の痛み」と思わず、早めのケアで健康な足を維持しましょう!