すべり症
すべり症とは?|久喜中央接骨院
すべり症とは、腰椎(腰の骨)が正常な位置から前方にズレてしまう状態を指します。このズレによって、腰痛や脚のしびれ、歩行障害などの症状が現れます。
すべり症は大きく分けて「分離すべり症」と「変性すべり症」の2種類があり、それぞれ発症の原因や特徴が異なります。
すべり症の種類|久喜中央接骨院
① 分離すべり症
成長期のスポーツ活動が原因で発症することが多い。
・特に第5腰椎によく見られる。
・スポーツによる繰り返しの負荷や疲労骨折が原因となる。
・若い頃に発症し、成長後にすべり症へ進行することもある。
② 変性すべり症
・加齢に伴い、椎間板や靭帯が弱くなり、腰椎がズレることで発症。
・特に第4腰椎によく見られ、女性に多い。
・長時間の立ち仕事や重労働で悪化しやすい。
・神経の圧迫による脚の痛みやしびれが主な症状。
すべり症の主な症状|久喜中央接骨院
✅ 腰を反らすと痛みが増す(前かがみになると楽になる)
✅ 腰痛が慢性的に続く(鈍い痛みや違和感)
✅ 同じ姿勢を続けると痛みが増す(長時間の立ち仕事や座り仕事で悪化)
✅ 足のしびれや痛みがある(特に太ももや膝のあたりにシビレ)
✅ 間欠性跛行(かんけつせいはこう):少し歩くと痛みが出て、しゃがんだり休むと楽になる
✅ 腰の違和感や重さを感じる
特に、腰を反らすと痛みが増すのが特徴的です。
すべり症の原因|久喜中央接骨院
① 成長期の疲労骨折(分離すべり症)
・小学生から高校生にかけて、スポーツで繰り返し腰に負担がかかることで発症。
・ジャンプやひねり動作の多いスポーツ(サッカー、バスケットボール、バレーボールなど)で発生しやすい。
② 加齢による変性(変性すべり症)
・年齢とともに椎間板や靭帯が弱くなり、腰椎が不安定になりズレる。
・閉経後の女性に多く見られる。
③ 筋肉の硬直
・大腰筋(腰の前側)と脊柱起立筋(腰の後ろ側)のバランスが崩れ、腰椎がズレる。
・腰周りの筋肉が硬くなることで、骨が引っ張られズレが進行。
④ 長時間の同じ姿勢や過度な負担
・長時間の立ち仕事や座り仕事が影響する。
・腰に負担がかかる姿勢(反り腰・猫背)が原因になることもある。
一般的な治療法
① 保存療法(手術をしない方法)
すべり症の治療ではまず保存療法を行い、症状の軽減を目指すことが基本です。
✔ 消炎鎮痛薬・湿布(痛みを和らげるために使用)
✔ コルセットの装着(腰を安定させ、ズレを防ぐ)
✔ ストレッチやウォーキング(適度な運動で筋力を維持)
✔ ホットパックや電気治療(血流を改善し、痛みを軽減)
✔ マッサージや整体(筋肉の硬直を和らげ、腰椎の負担を軽減)
② リハビリ・運動療法
・筋力を強化することが重要(特に腹筋・背筋)
・ストレッチやヨガで筋肉の柔軟性を高める
・体幹トレーニングで腰椎の安定性を向上させる
③ 手術療法(重度の場合)
保存療法で改善しない場合や神経圧迫が強い場合は、手術が検討されます。
・内視鏡手術(低侵襲手術)
・腰椎固定術(ボルトで腰椎を固定する)
手術は最終手段となるため、まずは保存療法を試すことが一般的です。
すべり症の予防・セルフケア
すべり症を予防し、症状の悪化を防ぐためには日頃のケアが重要です。
① 正しい姿勢を意識する
・反り腰や猫背を避け、骨盤を正しい位置に保つ。
・デスクワーク時は腰にクッションを入れると楽になる。
② 適度な運動を続ける
・腰の負担を減らすために、体幹(腹筋・背筋)を鍛える。
・ストレッチで筋肉を柔らかくする(特に大腰筋・ハムストリングス)。
③ 腰に負担をかけない生活習慣
・長時間同じ姿勢を続けない(定期的に立ち上がる)。
・重いものを持ち上げる際は、膝を曲げて腰に負担をかけないようにする。
④ 体重管理
・体重が増えると腰にかかる負担が増加するため、適正体重を維持することも重要。
すべり症は改善できるのか?
「腰の骨がズレている」と言われると不安になりますが、すべり症は適切なケアを行えば痛みやしびれの改善が可能です。
✔ まずは 「なぜ腰椎がズレたのか?」 を考える
✔ 筋肉の柔軟性を高め、適度な運動で支える力をつける
✔ 日常生活の姿勢や動作を見直し、腰に負担をかけない習慣を身につける
すべり症は進行すると歩行困難や日常生活に支障をきたすこともあるため、早めの対処が重要です。
まとめ
✅ すべり症は腰椎がズレることで起こる腰痛やしびれの原因となる疾患
✅ 「分離すべり症」と「変性すべり症」の2種類があり、それぞれ原因が異なる
✅ 主な症状は、腰痛・足のしびれ・間欠性跛行(歩くと痛くなるが休むと楽になる)
✅ 治療は保存療法が基本(薬物療法・コルセット・運動療法・マッサージなど)
✅ 重症化した場合は手術が検討されるが、できるだけ保存療法での改善を目指す
✅ 予防として、正しい姿勢・筋力強化・ストレッチ・生活習慣の見直しが重要
すべり症は適切な対策を行えば改善が可能な疾患です。早期に対処し、痛みのない生活を取り戻しましょう!