胸郭出口症候群｜久喜市・久喜中央・久喜駅　久喜中央接骨院

胸郭出口症候群（きょうかくでぐちしょうこうぐん）は、首から腕に向かう神経や血管が圧迫されることで、肩・腕・手に痛みやしびれ、運動障害が生じる疾患です。

特に、腕を挙げたときに症状が強くなるのが特徴で、なで肩の女性や、重いものを持つ仕事をしている方に多く見られます。

✅ 腕を上げると肩・腕にしびれが出る

✅ 物を持とうとすると力が入りにくい

✅ 手の小指側に刺すような痛みやピリピリ感がある

✅ 手先が冷えやすい

✅ 肩が凝りやすく、重だるさを感じる

首から鎖骨の下を通る神経や血管が圧迫されることが原因です。特に、以下の3か所で神経・血管が圧迫されることにより、症状が引き起こされます。

1.斜角筋症候群（前斜角筋と中斜角筋の間で圧迫）

2.肋鎖症候群（鎖骨と第一肋骨の間で圧迫）

3.小胸筋症候群（過外転症候群）（小胸筋の肩甲骨烏口突起停止部の後方で圧迫）

この3つを総称して「胸郭出口症候群」と呼びます。

胸郭出口症候群かどうかを判別するためのテストとして、以下の検査があります。

🔹 アドソンテスト（Adson Test）
腕のしびれや痛みのある側に顔を向け、首を反らせながら深呼吸をすると、鎖骨下動脈が圧迫されて脈が弱くなったり、消失します。

🔹 ライトテスト（Wright Test）
座った状態で肩を90度外転・外旋し、肘を90度屈曲させると、手の血行がなくなり白くなります。

🔹 ルーステスト（Roos Test）
同じ肢位で両手の指を3分間屈伸させると、しびれや前腕のだるさが発生し、途中で腕を降ろしてしまいます。

🔹 エデンテスト（Eden Test）
座った状態で胸を張り、両肩を後下方に引かせると、橈骨動脈の脈が弱くなるか消失します。

また、X線（レントゲン）検査では、第6・第7頚椎から外側に伸びる**「頚肋（けいろく）」**があるかどうか、鎖骨や第一肋骨の変形によって神経・血管の通り道が狭くなっていないかを確認します。

胸郭出口症候群を放置するとどうなる？

✅ しびれや痛みが慢性化し、日常生活に支障が出る

✅ 握力が低下し、物を持つのが難しくなる

✅ 神経障害が進行すると、手の筋肉が萎縮し、手の甲の骨間がへこむ

✅ 血流障害によって、手が青白くなる（動脈圧迫）または青紫色になる（静脈圧迫）

進行すると腕が細くなり、動かしにくくなるため、早期のケアが大切です。

胸郭出口症候群の治療・改善方法

🔹 1. 生活習慣の見直し

・長時間のスマホやPC作業を避ける

・重い荷物を片側の肩だけにかけない

・姿勢を意識し、猫背を改善する

🔹 2. ストレッチ・エクササイズ

① 斜角筋ストレッチ
🔸方法：

・首を横に倒し、反対側の鎖骨を軽く押さえる

・20秒キープし、反対側も同様に行う

② 小胸筋ストレッチ
🔸方法：

・ドアの枠に手を当て、上体を前に倒す

・20秒キープし、胸をしっかり伸ばす

③ 肩甲骨エクササイズ
🔸方法：

・両肩を後ろに回し、肩甲骨を寄せる

・10回×3セットを目安に行う

🔹 3. 温熱療法・マッサージ

・お風呂で温めて血流を促進

・肩甲骨や首周りをほぐすマッサージを受ける

🔹 4. 専門機関での治療

・整体や整骨院で姿勢矯正・筋肉調整を受ける

・神経や血管の圧迫を軽減する治療を行う

まとめ

胸郭出口症候群は、なで肩の女性や重いものを持つ方に多く、腕や手のしびれ・痛み・冷えを引き起こす疾患です。早期に適切な対応をすることで症状を軽減・改善できます。

✅ 姿勢の改善

✅ ストレッチ・エクササイズの実施

✅ 温熱療法やマッサージで血流を促進

✅ 症状が続く場合は専門機関で治療を受ける

しびれや痛みを放置せず、早めの対策を心がけましょう！