半月板損傷
半月板損傷とは?|久喜中央接骨院
半月板損傷とは、膝関節内にあるC型の軟骨(半月板)が損傷することで痛みや可動域制限を引き起こす疾患です。半月板は大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)の間に存在し、衝撃吸収や膝関節の安定化の役割を果たしています。
スポーツや日常生活の中で膝に強い負荷がかかったり、捻る動作をしたりすることで損傷し、痛みや膝の引っかかり感、ロッキング現象(膝が動かなくなる)などの症状を引き起こします。
半月板の役割
✅ 膝関節の安定化:膝の動きをスムーズにし、ずれを防ぐ
✅ 衝撃吸収:ジャンプや歩行時の衝撃を分散する
✅ 関節の動きを滑らかにする:関節内の摩擦を減らし、スムーズな動きをサポート
半月板が損傷すると、膝に痛みや違和感が生じ、最悪の場合、歩行困難になることもあります。
半月板損傷の主な原因|久喜中央接骨院
🔹 1. 急性損傷(スポーツや外傷によるもの)
・サッカーやバスケットボールなどの方向転換を多く行うスポーツ
・ジャンプの着地や急なストップ動作での負荷
・柔道やラグビーなどのコンタクトスポーツでの強い衝撃
・膝をひねる動作(スキーや野球のキャッチャーなど)
・転倒や膝を強く打ちつける事故
🔹 2. 慢性損傷(加齢による変性)
・40歳以上の中高年に多く、加齢による半月板の劣化が原因
・軽い動作(しゃがむ・立ち上がるなど)でも損傷することがある
・長年の膝への負担の蓄積によって、半月板がすり減り、小さな断裂が起こる
・関節炎(変形性膝関節症)を伴うことが多い
半月板損傷の主な症状|久喜中央接骨院
✅ 膝の痛み(特に膝の曲げ伸ばし時)
✅ 膝の引っかかり感・違和感(関節がスムーズに動かない)
✅ 膝に水が溜まる(関節水腫)
✅ ロッキング現象(膝が動かなくなる)
✅ 膝の可動域制限(深く曲げられない・伸ばしにくい)
✅ 膝崩れ(歩行中に急に膝の力が抜ける)
✅ 膝を曲げたときのスナッピング(きしむような音や感触)
特に「ロッキング現象」や「膝崩れ」が起こると、日常生活やスポーツ活動に大きな支障をきたします。
半月板損傷の分類|久喜中央接骨院
半月板損傷は、損傷の場所や形状によって分類されます。
🔹 損傷部位による分類
✅ 内側半月板損傷(発生率が約5倍高い)
→ 体重が内側にかかるため、スポーツや加齢による損傷が多い
✅ 外側半月板損傷
→ 急激な動きや捻りが原因で発生することが多い
🔹 損傷の形状による分類
1.縦断裂(バケツ柄状断裂):関節内で半月板の一部がめくれ、ロッキング現象を引き起こす
2.水平断裂:半月板の層の間で裂ける。加齢による変性が主な原因
3.放射状断裂:半月板の中央から外側に向かって裂けるタイプ
4.フラップ状断裂:半月板の一部が剥がれ、関節の動きを邪魔する
損傷の種類によって治療法が異なり、特に「ロッキング現象」を引き起こすバケツ柄状断裂は、手術が必要になることが多いです。
半月板損傷の診断方法
✅ 徒手検査(マックマレー・アプレー・ステインマンテスト)
✅ MRI(最も確実な診断方法)
✅ エコー検査(関節液の貯留や炎症を確認)
✅ レントゲン(骨折や変形性膝関節症の有無を確認)
MRIが最も正確に半月板の状態を評価できるため、強い痛みやロッキング症状がある場合はMRI検査が推奨されます。
半月板損傷の治療方法
🔹 1. 保存療法(軽度~中等度の損傷)
💊 安静(Rest):膝への負担を減らすため、サポーターや松葉杖を使用
🧊 アイシング(Icing):炎症を抑えるために冷やす
🔄 ストレッチ・リハビリ:太ももの筋力を回復し、膝の安定性を高める
🦵 装具療法(膝サポーター・テーピング):膝の安定をサポート
軽度の場合は、保存療法で痛みが軽減し、数週間~数か月で改善することもあります。
🔹 2. 手術療法(重度の損傷)
🩺 関節鏡視下手術(半月板部分切除術・半月板縫合術)
・ロッキング症状がある場合や痛みが強い場合は手術適応
・半月板の損傷が小さい場合は縫合術で修復
・損傷が広範囲な場合は部分的に切除
⚠ 半月板の完全切除は膝関節の変形(変形性膝関節症)のリスクが高まるため、できる限り温存する治療が選択されます。
半月板損傷の予防策
✅ 膝周りの筋力を強化(特に大腿四頭筋・ハムストリング)
✅ 柔軟性を高める(ストレッチを習慣化)
✅ 適切な靴やサポーターを使用する
✅ 急激な動きや無理な体勢を避ける
✅ 膝に負担をかける動作(長時間の正座・しゃがみ込み)を控える
まとめ
✔ 半月板は膝の衝撃吸収・安定性の役割を担う軟骨
✔ スポーツや加齢による負担で損傷し、痛みやロッキング現象が起こる
✔ 診断にはMRIが有効
✔ 軽度なら保存療法、重度なら手術が必要
✔ 膝の筋力トレーニングと予防策が重要
膝に違和感や痛みを感じたら、早めに整形外科やスポーツクリニックを受診しましょう!